ゴミ屋敷にしてしまう3つの根本的な原因、極端ではないとしても多くの方が身に覚えがあるでしょう。

新しい物が欲しくなるのは誰でも同じ、片付けが面倒で置きっ放しにしてしまうのも誰もが経験ありますよね。

さらに、愛着ある物は捨てられなくても当然です。

タンスの中、引き出しに入っている小物、本当に必要なものでしょうか。一般的には、自覚している方ばかりでしょう。

ゴミ屋敷が悪化していても、そのままでいる人たち。

どういった心理で、物にまみれてしまうほど片付けられなくなってしまうのか。ゴミ屋敷にしてしまう人の心理は、どのようなものなのでしょうか。

ごみ屋敷にしてしまう心理

ごみ屋敷にする方には、さまざまな心理があり、たまっているものもさまざま。

基本的に、ごみ屋敷にしてしまう方は『捨てる』という概念がありません。

捨てられない

ご高齢者のごみ屋敷化はよくあるケースです。

貧しさを経験した高齢者にとって、物がないのは貧しい状態・物のある生活は豊かさのシンボルです。

『裕福な暮らしは、物で満たされている』という心理から、物を溜め込みゴミ屋敷に進行させます。

物があるからこそ、心が満たされ満足するんですね。

そのため不要な物であっても、捨てられません。

ご高齢者だけに限らず「もったいない。」「また使うだろう。」と考え、知らない間にゴミ屋敷になっているケースもあります。

こういった気持ちでゴミ屋敷にしてしまう背景には、後悔したくない・優柔不断な心理が絡んでいます。

自分に自信がないとも言えますね。

安心できない

物が散らかっていないと不安。少しでもスペースがあると『物で隙間を埋めなければ安心できない』という心理を持つ方もいます。

本来は、綺麗に片付いている方がすっきりするもの。

散らかった部屋の方が落ち着くのは、何らかの心理的な問題を抱えているからです。

  • 仕事上での過労や人間関係のストレス
  • 家族関係で抱えるストレス
  • 孤独による寂しさのストレス

人はストレスを抱えると、やる気がなくなりますよね。

やる気がなくなり『家に帰っても何もする気が起きない』という心理が、ゴミ屋敷にまで悪化させます。

ダラダラと過ごし、「後で片付けよう。」「明日こそまとめて捨てよう。」そう思いながら毎日を過ごし、気づけばごみ屋敷になっていたというケース…。

家族がいるのに、ゴミ屋敷になってしまう場合の心理も同じです。

『家族のために、何か一生懸命にしなくてもいい』という心理になっていると言えるでしょう。

寂しさを紛らわせる

ゴミ屋敷に進行させる『安心できない気持ち』と同様、1人で寂しさを抱えている人の心理。

ご高齢者が、ごみ屋敷で孤独死を招いているケースもあるでしょう。

『もうどうだっていい。』というやるせない心理になれば、片付けたってどうなるものでもありません。ゴミ屋敷になっても、何とも感じなくなります。

たとえ、それが食べ残しなどの生ゴミであったとしてもです。

ある意味、不安障害といった病の可能性があります。

片付けるのが面倒になる

ゴミ屋敷にする方の多くが、人の世話をする職業が多くなっています。

医師・介護士・弁護士・教師など、中でも看護師はかなりの割合を締めます。

看護師は死に直面する仕事でもあり、かなりのストレスを抱えています。カーテンも開けずに日中掃除する気さえ起きず、少しずつゴミ屋敷へと悪化していく…。

一人暮らしでは、誰かのために掃除して綺麗にする必要がありません。

どちらにしろ汚いものを溜め込んでいくのは、何らかの形でストレスがかかわっているとわかりますね。

食べ残したお弁当のパック・空き缶・お菓子の空き袋・使用後の生理用品など。通常では考えられないものを放置すれば、当然ねずみやゴキブリ・ウジなどの害虫が発生します。

日中普通に仕事をしているのにもかかわらず、家がゴミ屋敷の場合もあるんです。

ゴミではないものでごみ屋敷にする心理

中には、次々と新しい物を購入し続けて、ごみ屋敷化してしまう方もいます。

使えない物でも捨てられずに残しておいたゴミの中に、新しく買ったものが埋もれてしまい、もはや何がどこにあるのかわからないケースもあります。

そういった心理でごみ屋敷にしてしまうのは、不安障害の病気の一種とも考えられます。

  • 安いから買っておこう
  • なくなると困るから、ストックに買っておこう
  • ただ単に、欲しいから買おう

買い物依存症になるのも、ストレスが原因とも言えるでしょう。

買い物依存症の上、安心できない・寂しいという心理があれば、あっという間にゴミ屋敷化してしまいます。

【倉庫系のゴミ屋敷の片付け方】買い物依存症の家族への対処法

慢性化するごみ屋敷状態

ゴミにまみれた空間で過ごし続けると、慢性化します。いわゆる『慣れ』です。

慣れとは怖いもので、はじめは『散らかっている』と感じていても、脳が『ごく普通だ』と判断するようになります。

全く違った例だと思いがちですが【脳の慣れ】は、過剰な香水のニオイをさせている方の心理状態と同じです。

当然ですが、人の心理状態は脳が司っています。脳が慣れると、働きが鈍ってくるんですね。

そのため、ごみ屋敷になるまで気づかない・ごみ屋敷になっても『たいしたことはない』と考えます。

ゴミ屋敷になる人の心理状態は、脳の病であるとも言い換えられます。

社会問題に発展しているゴミ屋敷、物に裕福になった時代の現代病と言えるでしょう。

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