社会問題にまで発展しているごみ屋敷。

昨年、周辺に散乱したゴミを敷地内に戻した女性が暴行された事件。名古屋のごみ屋敷『ひでちゃん』、ご存知の方もいるでしょう。

2015年京都で『ごみ屋敷対策条例』を皮切りに、大阪・神戸と条例が制定され、ゴミ屋敷は以前より減少している状態です。

とはいえ、まだまだトラブルが絶えず、殺人事件までにも発展している大問題。

足の踏み場もないほどに、物で溢れかえった部屋。家の中のみならず、道路にまで散乱するごみの山。

なぜそのような事態を招いてしまうのでしょうか。

ごみ屋敷は、いったい何が原因になっているのでしょう。

ごみ屋敷になる原因っていったい何!?

まずごみ屋敷になる根本的原因は、一般的な要因で考えれば3つに分類されます。

  • 物を増やしすぎる
  • 物が片付けられない
  • 物が捨てられない

物が溢れるのがごみ屋敷。全ては、その『物』をどのようにするかにかかわっていますね。

物を増やしすぎる

人が何かを購入する時『本来は必要なもの』だからこそ、手に入れます。

いくら不景気とはいえ、不自由のない贅沢な暮らしをしている私たち。つい必要なものではないのに、購入してしまいます。

  • 使えるものはたくさんあるにもかかわらず、新しい流行りの洋服やバッグが欲しくなり、次々と購入する
  • もう多くのデニムを持っているのに、あらゆるプレミアジーンズを揃えたくて、まるでコレクションのように集める

大切にしているものなら問題ないでしょう。

安くて簡単に手に入るものは、多くの場合『安かろう悪かろう』が多く、一時の満足しか得られませんね。

さまざまな歴史の元、1985年にできた日本初の100円均一ショップがいい例でしょうか。

『いらないものなのに買ってしまう』誰もが経験しているでしょう。

不要なものになってしまえば、それが全てごみになります。当然ですが、物がなければごみ屋敷にはなりません。

たとえどんなに小さな物であっても、1つまた1つと増えれば…『塵も積もれば山となる』ですね。

物が片付けられない

片付けの苦手な方は、普通にたくさんいます。

いわゆる整理整頓が得意だと、小さなスペースでも上手に収納できるでしょう。

物が片付けられないと、そこら中に物が溢れるのは当然。

こちらもまた1つ1つと片付けられないうちに、足の踏み場もないくらい物が散乱してくると、ごみ屋敷へ一歩一歩近づいていきます。

ごみ屋敷の片付けで、トラック積み放題のサービスがありますね。実は、ごみのトラックへの積み込み方でも、入る容量が変わってきます。

料金が安いから飛びついたものの、積みきれないからと追加料金が発生する場合だってあります。

積みきれないのではなく、積み方が悪い可能性もあるんですね。雑な積み方では、1,5倍以上もの量の違いも出ます。

人手が足りずただの派遣やアルバイトを雇っている業者になれば、そういった教育さえできていないスタッフが回収に来ます。

ごみ屋敷掃除業者選びも、十分に注意が必要ですね。

物が捨てられない

どんなものでも劣化していき、やがては使えなくなるでしょう。

使えない状態なのに「まだ大丈夫」と、残しておく癖を持つ方がいます。

  • また新しい物を買い足したにもかかわらず「もったいない」と残しておく
  • 「思い出がつまっているから捨てたくない」という理由で残しておく
  • 「また使うかもしれない」と捨てられない

まだ使える・いつか使う。

洋服はもちろん傷んだ靴、お土産の置きもの、紙袋・プリンのカップ・コンビニのスプーン・梱包のプチプチ・空き瓶・封筒…。

おそらくほとんどの方が経験あるでしょう。

しかし、使わないまま時が経過すると、置いている意味がありません。タンスの肥やしとはよく言ったものですね。

タンスの肥やしは、もはやただのゴミ。肥やしにはなり得ません。ゴミ屋敷への第一歩です。

もちろん捨てた後で「あれ着ようと思ったのに、捨てていた…。」なんてことも、よくある話です。

なぜか捨ててしまってから思い出すのは、潜在的な部分で捨てた時にその物へ気が向いていたからでしょう。

捨てなければ、思い出しもしないパターンの方が多いと言えます。

ごみ屋敷のもっともの原因は?

物を増やしすぎる・片付けられない、この2つはまだごみ屋敷の直接的原因にはなっていません。

多くの方が、その時点で何らかの手段をとりますね。

ごみ屋敷のもっともの原因は、捨てられないことと言えます。

捨てられないばかりではなく、何が必要なものか・何が不必要なものなのか、もはや物の価値をはかれない状態になっているとも言えるでしょう。

ごみ屋敷化した家では、通常で考えてあり得ないものまで、大切に残しておくケースがほとんどです。

名古屋のごみ屋敷も、初めは空き缶集めから始まっています。

物への執着心が呼び起こしている状態とも言えます。人の執着心は、逃れられない気持ちと言っても過言ではありません。

『執着心』と『大切に扱う』は全く別物です。活用しなければ、その名の通りただのごみ。

不要な物を残しておいても、マイナス要素しかありませんね。

お金の使い方はもちろん断捨離とどう向き合うか、ごみ屋敷化していない場合でも、向き合っていくべき問題です。